輸送と配送の違い
一見同じように思える輸送と配送ではあるが、それぞれ意味がありまったく別の作業を示している。まず輸送だが、輸送は拠点間の搬送を示す。例えば、大型の出荷センターから地方の配送拠点への搬送が輸送となる。次に配送、配送は拠点から荷物の届け先への搬送を示す。例えば配送拠点から自宅への搬送が配送となる。流れとしては輸送を何度か繰り返し最後に配送を行うことになる。例えば地元岡山にある百貨店から大阪の親戚宛てに「白桃」を贈ったとしよう。百貨店は岡山近郊の仕入先から出荷センターへ白桃を「輸送」する。その後、一晩かけて大阪の配送センターまで「輸送」する。最後に親戚の自宅まで「配送」されることになる。
フォークリフトの免許は必須
運送業とひとことで言っても非常に範囲が広い。輸送と配送でも作業内容や必要なスキルは大きく異なってくる。輸送を考える場合はフォークリフトの免許はほぼ必須と考えておいてよい。例えば40cm四方の段ボール箱をたくさん積んで降ろす場合は不要だが、パレットと呼ばれるフォークリフトで運ぶ際の台座ごと積み込んで降ろす場合が出てくる。場所にもよるが、一般的に積み込み、積み下ろしは自分で行う。荷台一杯に段ボール箱を人力で積み込んで積み下ろすのも大変で、時間がかかってしまう。入出庫の激しい倉庫では渋滞してしまう恐れもあるのでパレットごと処理される場合がある。その他にも中継ステーションの役割を担っている場合、そのまま他のトラックがパレットごと積み込んでいく場合もある。そうなればフォークリフトの免許は必須となる。また、稀にパレットごと積んだはいいものの降ろし先でフォークリフトの運転手が居ない場合がある。こうなってしまってはどうしようもない。
業界特有の傭車システム
大手の運送業者以外で働く場合はその他にも荷主が行っている「伝票」の仕組みを把握する必要が出てくる。運送業界には派遣によく似た「傭車」という応援の仕組みがある。「傭車」で荷物を運ぶ場合は自分が会社の名前の入った車を運転するのに加えて雇い主の伝票を持っていかなくてはならないため責任は重大となってくる。また、積み込み先でも降ろし先でもその場でのルールをしっかり守らなければならない。普段わからない場合は同僚へ気軽に聞くこともできるが、傭車の場合は聞く先もお客様になる。的確且つ簡潔に状況を把握しなければならないため、経験が非常に大きなウェイトを占めてくる。
トラックの種類
運転手の一日
積み込み、積み下ろしに大きく左右されるが、多いパターンとして夕方(16時や17時)に積み込み、降ろし先へ向かって出発、近くのパーキング等で仮眠、早朝(8時や9時)に降ろし開始、降ろし終えたら仮眠もしくは次の積み込み先へ移動。これがトラックの運転手の多いパターンになる。殆どの企業が歩合制を採用しており、運ばなければお金にはならない。そのため、どのタイミングで寝るか、どのタイミングでご飯を食べるかが重要となる。運転手は体を使う作業が多いと思っていて間違いは無いと思う。軽いがたくさんあるものや、少ないがとてつもなく重いものを運ぶ。手作業で積み込んで降ろすこともしばしばで、段ボールにすると400~3000箱を手作業ですることも多くある。高速道路は荷主から高速料金が出ない場合が多いので殆ど使っていない。使えば楽に運転ができるかと言えば実はそうでもない。高速道路は高速道路で積み荷を考えて登坂車線をうまく使わないと悲しい結果となる場合がある。 運転技術 とにかくいつも運転する乗用車やワンボックス車に比べて幅が広く、背が高い、そして長い。普段の間隔で単に大きいだけと思って運転すると必ずどこかに当たる。そして周りの車に十分気をつけていないと止まれない。更に、道を選ばないと通れない。 いいところ 一人で気楽。車が好きな人には向いている。 |
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