第2章.会社組織の目的と目標

会社内にも目的と目標が存在します。大元となっている目的は企業理念で、企業理念に対し経営方針が目標にあたります。こればかりはどの会社にも存在します。皆さん入社時に「御社の経営理念が・・・、経営方針が・・・なんとなく気に入った」と言った記憶はありませんか?私は言った覚えがありませんが、その意味をちゃんと理解して入社していますか?経営理念は世の中の為に企業がしようとしていることを示し、理想の姿をイメージしたものです。理想と現実が伴わない会社も稀に存在しますが、何らかのかたちで理想に近づけようと努力はしているはずです。 会社内の目的と目標は上司が目的と目標を示し、上司の目標を自分の目的として目標を定め、自分の目標を部下の目的として示すのが一般的な流れです。目的ひとつにつき、目標は複数あってもかまいません。かといって大量に作ってしまうのも問題です。一般的には2つから3つに絞って部下に伝えるようです。大量にある場合は「目標1をAさん、目標2をBさん」といった具合に分散させます。

例えば、部長が「利益率10%確保」を目的として定め「顧客満足の向上」と「品質の向上」、「作業の効率化」を掲げた場合、課長は「顧客満足の向上」を目的と定め「今期の要求聞き取りもれによるトラブルを前年比30%にする」を目標に掲げます。同様に「品質の向上」、「作業の効率化」についても目標を掲げます。係長は課長から与えられた「今期の要求聞き取りもれによるトラブルを前年比30%にする」を目的として「要求事項を必ず文書化する」と「要件定義書のレビューを他チームのリーダーが必ず行う」を目標に掲げます。主任は係長が示した目標を的確に遂行できるよう部下を纏め上げます。

 ISO9001で規定されています。 文書とは承認の必要な書類 記録とは結果を記載した書類 『要求』とは、思いや希望、願い、経営上期待している成果など、『要件』とは機能・非機能を含めたシステムに対する要望

このように会社内に存在する目的と目標はトップダウンで与えられ、細分化されて活動目標となり各社員が実施していくこととなります。トップダウンで与えられていることから、よっぽど変わった思考の管理職が間に入っていない限り、トップが示した目的に向かうことにつながります。 上から示された目標に対し「こんなこと言われちゃったから仕方ないんだよぉ~」と上の目標をスルーパスしてくる上司が居たら気をつけましょう。自分の役割を認識できていない可能性が高いです。また上の目標を摩り替えて在らぬ方向へ向ける上司も気をつけましょう。社内レジスタンスの可能性が高いです。 そんなことはさて置き、上の例で気になる点があると思います。「主任は上の目標を目的として部下に目標を示さなくていいのか」についてです。この目的と目標のブレークダウンは実績目標が活動的な目標となった時点で目標から手段へと切り替わります。実績目標を示した上司は部下の目標進捗管理を行い、活動的目標を示した上司は部下全員に活動を指導していく役割を担います。今回はたまたま係長であっただけで、「今期の要求聞き取りもれによるトラブルを前年比30%にする」という課長の目標を、「要件未達による指摘件数を1プロジェクト当たり2件未満とする」とすれば、活動的な目標は主任に委ねられる事となります。無駄に細分化すると責任転嫁や仕事してない人と取られますので、自分の立場に応じた目標を部下に示す必要があり ます。当然、部長がいきなり活動的な目標を立てる場合もあります。このときは相当重要な意味を持っているか、配下の課長が当てにならないかのどちらかを示します。結果的に実績目標は管理職が定め、活動的な目標は係長や主任、一般社員が定めるのが一般的のようです。

これには裏づけがあり、会社組織に属する社員である場合、自分の置かれている立場や状況により与えられる経営資源の差から、責任の重さに違いが発生します。その責任の重さが立てる目標を実績目標とするのか、活動目標とするのかの差になります。

また、適切な目標を定めるには背景や状況のわかる情報が必要となります。この背景や状況のわかる情報が不十分だと、目指しているところは同じでも、実施することが上司の思いと違い、「対立」や「考え方の違い」が発生する可能性があります。普段からお互いがお互いの考えを理解しておき、何を伝えようとしているのか、的確に捉えなければなりません。 世の中にある目標の基準としてISOやCMMI、ITSS、国家資格があります。 成果は結果の一部
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