4-1 時間を掛けずに行う

前章までの事柄はシステム業界に限らず、どういった業種でも必要な事となります。しかし、システム業界でこのような事が正しくまじめに行われている事はめったになく、こうした管理の時間さえ無い場合があります。 かといって、しなければ見積もりの精度を自分のスキルとして高める事はもちろんの事、今までの経験を役に立てようにも、使える情報として採取する事ができず、せっかくの経験が無駄になってしまいますので、無い時間を有効に活用し、行っていかなくてはなりません。では、どのように時間を掛けずに進捗管理を行っていけば良いのでしょうか。 一番重労働となるのは、工程表を作成する時間です。この作業は1時間近くかかることもありますが、作業見積もりを行う時点で必ず作成するようにしましょう。また、この工程表を作成するまでが、作業見積もりを行う時間となるようがんばって工面してください。 そして、時間をまとめて取ろうと思ってもなかなか取れませんので、作業を開始する前に、どの作業をいつから始めたのかをメモします。次に、作業が終わった時や、休み時間に入る時、休憩に出る時に必ず今までの実績を付けるようにします。実績を付ける対象が短ければ当然まとめる時間も短くなります。進捗管理として1時間取るのは難しくとも、一日5分を4回、3日間で取るのはなぜか可能になります。 このように、忘れないよう、小まめに行うのが進捗管理で最も重要なポイントになります。また、先延ばしは絶対にしてはいけません。この先延ばしというのは、この先どの位置に自分が立つかも分からないまま、上に向かって石を投げるのと同じ行為になります。場合によっては、自分に当たる場合もありますし、他人に当たる場合もあります。運よく誰も居ない場所に落ちるかもしれませんが、投げた意味はありません。 また、作業には、把握し辛い係数のようなものが存在し、複数の作業を合わせて行おうとすると、予定より多くの時間を要する場合があります。これは単に自分が行おうとする作業の単位が大きかったり、記憶を辿ったりする時間が必要となる為に発生します。この係数は実社会における借金の利息のようなものになりますので、早めに手を打つ必要があります。
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