2-3 工程表の作成

前節で調べた内容を誰が見ても解るよう、また、自分で進捗を把握、報告できるように、作業をいつ行うのかを記載した工程表を作成しましょう。この工程表というのは、作業内容とその予定、実際の作業実績が記載され、定期的に更新する必要があります。非常に面倒な作業かもしれませんが、進捗を把握するには必要不可欠となりますので、必ず作成し、更新するようにしましょう。 まず、前節で調べ上げた「しなければならない作業」には、日報を作成したり、電話対応をしたり、休憩や会議等の項目は含まれていません。また、当然のように、規模の大小はありますが、予定外の作業は発生します。この事を考慮すると、一日に行える作業時間は平均90%の約7時間となります。最初に工程表を作成する時は、期限に係わらず、まずは1日を7時間とした工程表を作成しましょう。 ※複数のプロジェクトを掛け持つ場合は違った計算が必要となりますがここでは割愛致します。

これだけでは、視認性に欠けますので、工程表の定番である、ガントチャートも作成します。

このように、工程表を作成していくと、予定通り作業が終わると、6月11日の午前中で作業が終わることが一目瞭然となります。作業指示として「後でいつまでにできるか教えてね」と言われていますので、6月2日から始めて、6月11日の8日間で作業が終わることを報告するようにしましょう。この時に作業指示をした人の考えている期限より早ければ作業に移る事ができますが、期限を越えている場合は、「もう少し短くならないか」と相談されると思います。この時、この工程表に記載されている必要作業時間を短くすることはできないので、期限を早めるには残業を行うか、機能を減らすかのどちらかを選ばないといけないことを伝えましょう。 例えば、期限を2日短くして6日間で終わらせてほしいと指示されたとしましょう。まず、工程表では総合計53.5時間必要となっていますので、これを6で割ります。8.91….となりますので、一日の作業時間として必要なのは9時間です。ここで間違えないでほしいのは、この9時間という数字は残業1時間ではない事です。先ほど1日の平均作業時間は90%の7時間と述べました。作業時間が9時間ほしい場合は逆算すると、1日の勤務時間は10時間です。1日に残業2時間を行うことによって、要求された6日間を実現できる予定となります。 ほとんどの場合、残業時間として対応する形になりますが、運よく期限を延ばしてくれる場合もあります。作業をする側としては、残業時間をどこまで許容できるかが、ポイントとなります。 また、作業日を調整していて作業の切が悪く、0.5時間だけ次の日になったり、1時間だけ次の日になったりしますので、こういった場合は、前日に含めたり、他の作業を割り当てるなどして、作業日を調整してください。作業が2日や3日間に渡っても、作業時間を変えなければ問題はありません。 何度も言うようですが、重要なのは、作業時間を減らさないという事です。「必要な作業時間は○○時間だ」ということで作業見積もりを行い、工程表を作成しているのですから、作業を行う日を変えても必要な時間は変わりません。「6日でやれと言われたから6日でできる」という意味不明な事態はこの世の中にはありませんし、指示をされたからといって、作業をする人の力が上がるわけでもありません。仕様がかわらない限り、作業時間は変更してはいけません。

進捗管理にあまり興味の無い作業指示者は意外と多く、まったく期限について触れられない場合があります。この場合、こちらから期限を聞くか、いつどの作業を行い、作業が完了するのはいつになるのかを確実に伝えて承認を得ておかなければなりません。これは自分を守る為に必要な事で、期限について触れない作業指示者は、突然「明日までにやって」や、金曜日に「来週月曜日納品だから」と伝えてきます。こうなった場合、なかなか断れない状況が多いので、出来るだけこういった場面に出くわさないよう気をつけましょう。
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